長引く痛みや不調と「報酬」の関係⑥

はしもと治療院の江﨑です😊
今回で「痛みや不調と報酬」シリーズは一旦終わりとなります。
最後の内容は、報酬と「自律神経の不調」や「うつ症状」になります。
前回「痛みや不調が時に報酬となる」という話をしました。
いわゆるストレスに対して、動物は「闘う」もしくは「その場から離れる」という手段(闘争逃走反応:交感神経系)でもって対処しますが、人間の場合は環境を変える事自体の難易度が高いため、結果的に「痛みや不調」という手段で「環境を変える」という目的を果たそうとする事があるわけです。
その際に、例えばぎっくり腰やめまい、動悸、頭痛、不整脈、パニック障害、、といった自律神経症状が起こりやすかったりします。
この場合、自分はもちろん「痛みや不調が欲しい」なんて思いませんが、脳は「ストレス環境からやっと離れる事ができた=報酬」と捉えます。
報酬はドーパミンによって「繰り返したくなる」という側面があるので、仮に痛みや不調で「会社を休めた」という報酬が得られると、次回以降もその成功体験を踏まえて痛みや不調を繰り返しやすくなります。
ただし、そのように痛みや不調でストレス環境から離れられた(=嫌な状況の回避)というのは、「一時的」なことの方が多いですよね?
仮にぎっくり腰で仕事を休んだとしても、2〜3日でまた復帰しますよね?
そうすると結局「逆戻り」になるわけです。
脳は「せっかく痛みや不調を使ってでもストレス環境から離れられたのに」となり、結局また元通りになる(=ストレス環境下がまた続く)と「もう最終手段だ!」と言った具合で「体を強制的に動けないような状態」にさせる事があります。
それが「うつ症状」であると捉える事ができます。
もちろん、すべてのうつ症状にこういった背景があるわけではないですが、時にこのような「報酬」という要素が関わる事があるわけです。
「現環境からの回避」が目的である痛みや不調の場合、当たり前ですが「安心安全」という環境からは程遠い状態であります。
なので、そのような環境から離れる事ができれば理想ですがそうもいかない事の方が多いので、その場合いかに「安心安全」を認識する手段を増やせるか?がとても重要になってきます。
そしてその手段の1つが、整体や鍼灸での施術になります。
身体が軽くなったり、呼吸がしやすくなったり、目が動かしやすくなったり、背骨の可動性が増えたり。
そういった身体の変化が起こるだけでも、脳は「安心安全」と認識します。
他にも、自然を感じながらぼーっとするでもいいですし、何も考えず好きな事をする、深呼吸する、安心を感じられる人といる、美味しいものを食べる、などなど。
自分の時間を自分らしく過ごせることも、安心安全に繋がります。
と言っても中々いろんな制約があり簡単にはできませんよね。
当院は、そのような状況で悩んでおられる方が多く来院されます。
整体や鍼灸が「きっかけ」となり、安心安全を認識する頻度が少しでも増えると、少しづつ前進していきます。
「100%治ります!」と断言できるわけではありませんが、何かしらの気づきやきっかけになれるはずです。
もし、長引く身体の痛みや不調でお悩みであれば、ぜひ一度ご来院ください。
しっかり診させていただきます。
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