2種類の副交感神経
はしもと治療院の江﨑です^_^
前回お伝えしたように、副交感神経は機能的・構造的に2種類に分けられます。
1つ目が「背側迷走神経複合体」
2つ目が「腹足迷走神経複合体」
では、これらはどういう役割があるのか?
今回は「背側迷走神経複合体」について迫ります。
背側迷走神経複合体は「充電切れ」というイメージが分かりやすいと思います。
基本的にはストレス対処において、まずは交感神経系で対応します。
以前お伝えした「闘争逃走反応」です。
ストレス(外敵)に対して、闘うのか逃げるのか?どちらにしても「体を動かす=筋力発揮」という大前提があります。
しかし、そのモードは無限に続くわけではありません。
「交感神経系の過活動モードが長引く」と次第に電池が切れてきて、一転して「動けない=充電切れ」の状態になります。
交感神経系の過活動モードが長引くとは、つまり「ストレス環境下に晒され続けている」状況のこと。
現代人は、誰しも少なからずストレスを感じる環境に身を置いています。
しかしそこで、うまくストレスを対処できているか、そうでないかで心身の状態は変わってきます。
気を許せる人・安心を感じられる人との空間や、生活する上で自分のリズムを保てていると充電切れまでにはなりません。
しかし、自分が身を置いている環境がストレス環境下に加えて、安心を感じられる空間もなく自分の生活リズムすらも失っていれば、どんどん充電切れのモードへ突入してしまいます。
この後者のモードが背側迷走神経複合体が緊張した状態です。
こうなると、人間は
・朝起きられない
・体を動かすのがしんどい
・外に出られない
・乗り物に乗れない
・スマホを見るのもしんどい
・人の声や物音が過剰に気になる
・頭が働かない
・楽しいという感情が低下する
・食欲が湧かない
etc
といった状態になりやすくなります。
このモードの究極系が「うつ病」です。
なので、自律神経の副交感神経は「=リラックス」と言われがちですが、実は背側迷走神経複合体のモードになってしまうと、リラックスどころかうつ傾向に傾く事だってあるわけです。
次回は「腹側迷走神経複合体」についてお話ししますね^_^