季節の変わり目と自律神経 〜アロスタシスを理解する〜
はしもと治療院の江﨑です😊
前回、季節の変わり目に起こりやすい不調に対して「目」を休ませたり温めることが1つの手段として効果的だとお伝えしました。
そもそも、なぜ「季節の変わり目や気圧の変化」に対して不調が起こるのでしょうか?
もちろん全員が起こるわけではありません。
「起こりやすい人」が多いのですが、そういう人には「ある条件」があります。
その条件とは?
の前に、少し細かい話を。
「アロスタティックロード」という医学用語(特に心理学・生理学的用語)があります。
アロスタティックロードとは「ストレスに適応するための生理的システムの使いすぎ・負荷」を意味します。
めちゃくちゃ簡単にいうと「ストレスに対して頑張りすぎて疲れた状態」です。
アロスタティックロードは、「アロスタシス」の言葉が変化したものです。
アロスタシスとは「環境の変化を予測し、必要に応じて身体の状態を変化させ、効率よく動的に環境適応できる状態」
なんのこっちゃ、ですよね。
例えば、気温がある程度まで上がると、脳は「これ以上体温が上がるとマズイから、汗をかいて体温を下げよう」と判断し、自律神経に指令を送ります。
結果汗をかくことで、体温が上がりすぎて命の危険に陥ることを防ぐわけです。
これを「ホメオスタシス」と言います。
しかし、もし暑い環境に常時身を置くという状況になると、脳は「暑くなって汗をかくことで体温を下げる」ということを繰り返した結果「予測」して「前もって」環境の変化に対応しようとします。
例えばこの場合、暑い環境に身を置き続けた結果「おそらくまた暑くなるだろうし前もって汗をかける状況にしておこう」と脳が判断し、結果「汗をかきやすくなる」という身体内部の「基準が変わる」
これをアロスタシスと言います。
例えで暑さの話をしましたが、人間は(動物)様々な環境の変化をストレスと捉え、そのストレスに対して身体の状態を変化させる生き物です。
そんな細かい話で今回は終わりますが、そういう誰しも備えている身体のシステムが、時に「慢性的な痛みや不調」につながり得ることを次回もお話ししていきます!